国税徴収法
(6)目的物に対する差押え
寄託物について権利を主張する第三者が受寄者である銀行を訴えたり、差押えがあったときは、銀行はこのことを寄託者に遅滞なく通知することになっているが(民法660条)、寄託者の債権者が寄託物に対して差押え、仮差押えをすることは受寄者である銀行の承諾のない限りできないことになっている。
したがって、受寄者である銀行が寄託物の提出を拒むと執行官は差押えができないことになる。
もし銀行が寄託物を任意に引き渡すと寄託者から寄託契約上の義務違反をしたとして責任を問われることになる。
また、実務上は右の通知義務があるので、寄託者に遅滞なく連絡して、その意向に従い、同意のない限り保管物の引渡しはすべきではないとされている。
なお、債権者が寄託者の銀行に対して有する寄託物返還請求権を差し押さえた場合には、差押命令が債務者に送達された日から1週間を経過すると、債権者は第三債務者である銀行に対して寄託物を執行官に引き渡すよう請求できるので、この場合には、銀行は引渡しに応じなければなくなる(民事執行法163条1項)。
なお、国税の滞納処分に関しては、国税徴収法において目的物の占有者が引渡しを拒んだときは、ほかに国税を徴収することができないと認められる場合に限り、税務署長は占有者に対して7日の期限を付した引渡命令を発し、これでも引渡しをしないときは、徴収職員は差押えができることになっている(国税徴収法58条2項・3項、同施行令24条3項)。
Posted: 1月 16th, 2013 under 未分類.
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